【神戸ソーシャルセミナーwith社協&ガールズシェルター(2018.9.19)】

9月第3回目のゲストは、神戸市社会福祉協議会(神戸市社協)の玉置さんと、ホザナハウスの森さんにご登壇いただきました。

まず、玉置さんからは、ご自身が社会福祉協議会に入職するきかっけや、そもそも社協って?というところからお話しいただきました。

社協の活動の中でも、高齢者、とりわけ認知症の方の問題や引きこもりの方、また非正規労働者で不安定な生活をされている方や生活保護世帯、そして不登校など、様々な生活課題などが複雑に絡み合っているところへ、社会福祉協議会が媒介者となり、地域や専門家、自治会の人が顔を合わせ、信頼関係を構築しながら、解決に向かう流れを作るといったことに玉木さんは力を注がれておられました。東灘区では、「縁側プロジェクト」として、だれもが集える居場所作りの支援を通じて、一人ひとりを支えていくといたことや、赤い羽根共同募金の仕組みを使い、公募型の助成制度を設け、地域の子ども食堂(第2回のゲスト:NPO法人ケアットさんが運営)の立ち上げ支援を行なっているといったこともお話しいただきました。

また、社協の強みは、民生委員や婦人会など、地域の活動者との繋がりが密にあることで、困っている人に気づいた関係者から、直接社協へとつなげていただけること、そして社協が区役所内にあることから職員が、行政の各部署と連携を取りやすいという点がある一方で、HP(ラブ・リング こうべ)Facebook情報誌(きずなKOBE/年2回程度発行)があるものの、情報発信力がまだまだ弱いこと、そして事業の8割が神戸市からの委託金、補助金であることから、用途が決まっており、自主財源で自由に動くことができないこと、さらに企業やNPOとの連携に課題があるといったことをお話しくださいました。

次にホザナハウスの森さんからは、少年院を出た少年・少女たちに関するお話をしていただきました。

帰る場所のない少年・少女は、ひとたび少年院に入ると、引受先がない限り(DVなどにより家庭に帰れない(帰りたくない)場合もある)少年院から出られないため、施設を置いて受け入れをしているが、ホザナ・ハウスの活動です。

日本社会では、被害者支援はできるものの、いわゆる「加害者」には自己責任を問う風潮があり、行政の支援はもちろん、寄付集めなどに苦労が絶えず、運営は厳しいそうです。
森さんは、実際に関わりをもちシェルターで受け入れされた少年・少女の事例をいくつか話しながら、少年院に入った子どもたちは、はたして加害者なのだろうかと会場に問いかけられました。

ちなみにホザナ・ハウスでは、少年・少女に対してダメと言わないそうです。またハウスにはルールもないそうです。
それは子ども達が、過去の辛い経験から大人は自分の言い訳も聞いてくれないと、完全に大人不信の状態で来るためだそうです。
その大人不振を解消させるために、ハウスでは洗濯も、掃除も、片付けも何もさせず(ときどきアカンと言うことはありますが)、100%甘やかすそうです。

彼らの多くは甘えた経験がありません。そうすることでだんだん心開いてくれるそうです。
ダメがないから反発する必要がなく、ルールがないから嘘をつかなくても済む。
そしていい子になり、自立の意識を持つようになるそうです。
しかし、ダメがない、ルールがないということは、消灯も門限もなく、支援者側に、休みなく24時間体制で寄り添う必要あることを意味します。
そのため、ハウスは、慢性的な資金不足と人材不足の状態にあるそうです。

環境が合わず、でもそれにあわせようとしてはみ出た子は、少年院を出ても行きづらさ変わらない一方で、成人教育は別であり、少年院では少年教育で完結、という仕組みも影響し、再犯してしまうケースが多い。
公的支援は機能していない、世間の理解もない中、施設として就労支援を行いながら、彼らの生きづらさを解消していきたいということをお話しくださいました。

※この次の日から三宮コンベンションセンターにて、困難を抱える少女たちが
搾取や暴力に行き着かなくてよい社会を目指す一般社団法人Colaboによるパネル展「私たちは『買われた』展」を主催されました。

≪今回のゲスト≫

神戸市社会福祉協議会

玉置 和美さん

 

NPO法人ホザナ・ハウス

森 康彦さん