【神戸ソーシャルセミナーwith actcoin(2019.2.13)】

ソーシャルアクションカンパニー株式会社、代表取締役、佐藤正隆さん。リタワークス株式会社の代表取締役も務めています。今までにリタワークスの取り組みとして、NPO・NGO助成プログラム「SOCIALSHIP」やNPO向けの資金調達、支援者管理システム「congrant」の運営などを行っています。今回は昨年2018年に始動した注目の「actcoin」についてお話して頂きました。

○ブロックチェーンとは?

今回のセミナーは「日本初!ブロックチェーン技術で社会貢献活動を可視化!」というタイトルのついたセミナーでした。「ブロックチェーン」とは「分散型台帳」とも言い換えられ、簡単に言えば「台帳(お金のやり取りを記録するもの)を持っている人同士で台帳の運営・管理を行う」というものです。佐藤正隆さんはその技術を用いて「社会貢献活動を可視化」させるツールを運営しています。

 

○「全然知らないひとと繋がれた」というユーザーの声

アクトコインを実際に使用しているひとの言葉だそうです。「actcoin」は貧困、ジェンダー平等、教育支援、災害ボランティアなどの「社会貢献活動」を、付与されるポイントによって可視化する取組です。この取り組みで最も大切な事は「3つの見える化」だといいます。「個人の社会貢献を見える化」「企業とNPOの活動を見える化」「参加者全員で起こすインパクトの見える化」。この「見える」「見せる」ことによって報酬のないボランティア活動に見返りをもたらす、それが「actcoin」です。

この「actcoin」、自身のアカウントを作成し人と繋がるという点を見ればFacebookやTwitterなど他SNSと変わらないように思えます。しかし明らかに違う点は発信するものが自身の創作ではないというところです。「自身の行動によって」貯まったポイントが誰にでも見られる状態になっている。ユーザー分の数の台帳があり、それを自由に見る事が可能です。運営側からのみポイントが付与される仕組みのため不正な書き換えは行われません。今までは暗黙の了解として見返りを求めることはタブーとされてきたボランティア活動に、評価がつく。さらに同じ方向を向いている仲間にも出会えるという今までになかった革新的なサービスです。

 

○「世界観から作成した。あるのは設計だけだった」

これは特に印象に残った話です。セミナーにて「actcoin」がどのようなものであり、何を目的として運営しているのかを説明した、言わば広告のような動画が再生されました。佐藤さんはその動画が終わると「この動画からつくったんです」とはにかみました。参加者たちもこれには驚きの声をあげ、私も例外なくその一人で「そういうやり方もあるのか!」と感心しました。世界観をはじめに決めてしまえば、あとはそれに忠実になればいいのであって、軸が定まります。新しい事を取り込み発信してゆくひとの発想は柔軟であると改めて感じました。

 

○「プラットホームとしての価値を高めていきたい」

社会貢献活動に興味のある労働人口は50%というアンケート結果があるそうです。社会貢献活動に関心のある人同士が気軽に繋がれる場の提供。「actcoin」はそういった側面を持っています。ユーザーが増えれば増えるほど、その繋がりは活発的になり価値が高まります。またその分、より多くの活動に対する不安、「ボランティアに対する情報不足」や「一緒に参加するひとがいない」などといった悩みの解決策も生まれるとおしゃっていました。情報を他SNSに共有するだけでもコインは貯まり、ささいなことでも自分の行動が認められてゆく達成感があります「actcoin」によって今まで社会貢献活動に関わってきた人はより範囲を広げ、参加する勇気の出なかった人は載せられている情報を見るだけでも大きく前進できると思います。

 

○イチ学生所感。

佐藤正隆さん。昭和55年生まれ、39歳。こういう三十代は世の中に多いのだろうか。実際にIT業界で活動している人を見るのは初めてだった。そんな動物じゃないのだからと怒られてしまいそう。でもそのくらい、私にとって新鮮で、新しい世界にいる人だった。

印象的だったのはその目で、楽しそうに弾ける瞬間があった。(自分は、こういう大人になれるだろうか。)内容そっちのけでそんなことをぼんやり思ってしまったことをここに懺悔したい。やりたいことが明確なひとは、自分の力量がちゃんとわかっていて、「自分でできる」「ひとに協力してもらう」のバランスがいいと思う。だから強く、新しい事にも物怖じせずに発展させてゆくことができる。『FRAU』2019年1月号にて佐藤さんは「actcoin」について「自分の愛と勇気を行動にして、目に見える形で残してほしい」と述べている。自分の「愛と勇気の行動」を目に見える状態にしておくというのは、自己への自信、輝きにも繋がり、それがまた誰かを照らすのだと私は思う。(学生ライター関口)