【神戸ソーシャルセミナーwith Climate Youth Japan 今井絵里菜氏(2019.9.18)】

今年も暑い夏が続きましたが、まだまだ暑い9月初めの神戸ソーシャルセミナーはSDG13

「気候変動」をテーマに、Climate Youth Japanの共同代表の現役神大生、そして最近Fridays For Future Kobeの活動を始め、第1回の「気候マーチ」を企画中の今井さんからお話を伺いました。

○当日は、これまで数十年環境関連の活動をされてこられたベテランの方もご参加いただきました

 

・「気候変動問題」とは

「気候変動」というと一般的には「地球温暖化」といわれる問題で、20年間様々な手立てが取り組まれていきましたが、その状況はますます進んでいるといわれています。

この要因は大きく太陽活動の変化や海洋の変動などの「自然要因」と温室効果ガスの増大や森林破壊などの「人為的要因」に分かれています。国際的には懐疑論も議論されていますが、主に後者の影響が大きいことを前提にお話しいただきました。

国際的な専門家でつくるIPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change/気候変動に関する政府間パネル)の報告によると、気候変動によって引き起こされる問題は主に8つ「海面上昇・高潮」「洪水・豪雨」「インフラ(電機、医療などのサービス)機能停止」「熱中症」「食料不足」「水不足(飲料水、かんがい用水)」「海洋生態系損失(漁業への打撃)」「陸上生態系損失」があるといわれています。そして、このままの状態で2050年まで進むと2050年9月中旬には、東京で真夏日連続50日、熱帯夜は連続60日、最高気温は8月に40.8度にはなると予想されているそうです。

 

・気候変動への関心の高まりの歴史

1980年代から砂漠化や酸性雨の影響、またオゾン層の破壊の現実化、温暖化の影響が顕著になってきたことから、1992年環境と開発に関する国際連協会議(一般的には「地球サミット」「リオ・サミット」)から始まり、1997年京都議定書では先進国が温室効果ガスの削減義務を負う形になりました。しかし、その他の国の削減義務はなく、2015年COP21(第21回気候変動枠組条約締約国会議)のパリ協定はこの京都議定書に代わる取り組みとして、すべての締結国が産業革命以前から平均気温を2度以上上げないことを目指すこととなりました。

○国際会議にも参加されてきた今井さん。京都議定書が採択されたのはなんと1歳の時!

 

COP23,24にユースのオブザーバーとして参加された際、特に海面上昇などで一番に温暖化の影響を受けるフィジーなどの島嶼(とうしょ)諸国の呼びかけが印象的だったそうです。またCOP24では特に脱炭素の実現等実施指針が採択され、ちょうどセミナー開催の翌週に開催される「国連機構行動サミット」では核国に今後10年間で温室効果ガス排出量を45%削減、2050年までに正味ゼロ排出を達成する、具体的現実的計画を持ってくるように呼びかけられました。

○「メタン・ハイドレードによる影響は?」「日本の場合人口急減することは加味されているのか」「脱炭素社会に向けたダイインベストメントは世界的には進んでいる」など、様々な知見から熱い議論が交わされました。

 

・立ち上がる若者たち

そしてこの一年で欧州を中心にFridays For Future(未来のための金曜日)と呼ばれる学生たちを中心とした活動が注目されています。スウェーデンの高校生グレタ・トゥーンベリさんが2018年8月から始めたこの学校ストライキは、世界的な広がりを見せ、教育現場の中には、校外学習の一環として参加するところも出てきているそうです。日本では2019年2月25日に東京で始まったそうで、その時は20名ほど。2回目には中学生を含む300人ほどが参加したそうです。もともと青年環境NGOネットワークClimate Youth Japanで活動していた今井さんも9月20日の世界中で同時開催される「グローバル気候マーチ」に合わせて、神戸でもFridays For Future Kobeを立ち上げ、その活動を先導。当日は日本全国10数か所でマーチが行われました。

○マーチ当日は雨。それでもセミナー参加者も参加し、その後の活動にもつながっているようです。

 

 

<コーディネーター坪田の「ツボの目」>

「2100年アナタは何歳ですか?」

「大人たちは『未来のために勉強しなさい』と言う。

でも、今のまま気候変動が進めば、まともな未来なんてないかもしれない。たくさん勉強して気候変動の危機を訴えても政府はまったく声に耳を貸さないのなら、どうして一生懸命勉強していられる?」

これはFridays For Futureの学校ストライキや気候マーチ(デモとは言わないようです)に参加する子どもたちの声だそうです。人生100年時代といわれるなかで、80年後今の子どもたちは十分その世界に生きている可能性がある。だからこそ、気候対策に真剣に取り組まない大人たちに子どもたちから行動を起こしているようにも見えます。なかには、学校が校外学習の一環としてマーチに参加するところも出てきているようです。

そう考えると、自分の世代よりも若い10代20代のユースたちがより自分事として声を上げることに納得します。まずは世界を含めた最先端の情報収集…までは追い付かなくとも、マイ箸、マイバックをできるだけ使ってみたり、普段の買い物にプラスチックが使われているものを避けたり、有機栽培の食品を選んでみたりとできることから行動に移していきたいです。